都市デザイン室の方々を前に、プレゼンテーションをする機会があった。すぐ後に、若い担当者が歩み寄り、「堀内さん、目から鱗が落ちました」という。翌年には横浜市から契約をもらった。

「三層構成」をメインコンセプトに、次世代の都市を提案した。日頃から、日本の都市スカイラインは何故ここまで魅力がないのか、と感じていた。ポートサイドの敷地形状には多様性があることに気づき、それぞれの敷地に合った設計をし、都市全体の日陰計算をしたところ、合理性があることがわかった。なによりも、景観として多様性の感じられる街並みとなった。
主要街路に面する低層建築は、2階建てではバランスが悪く、4・5階建てが都市らしさを感じることがわかった。遠景として見える建物頂部は、ペントハウス等を設置することを誘導した。結果として、自然なセットバックを活かしたブロック構成となり、これを三層構成のまちづくりと名付け、地域協定に織り込まれた。